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検診で肝臓の数値が高い場合のチェックポイントと対処法は



肝臓について説明する医者
一般的な健康診断では血液を採取して肝臓の状態をチェックします。 結果に問題がない場合は、そのままの数値をキープしていけばいいのですが、35~40歳を越えたあたりから数値が急激に高くなる人が増えてきます。
肝臓は、障害や病気になっても自分で再生できるので自覚症状がなかなかでてこないため、肝臓がかなり悪くなってから病院に行ってもかなり悪化してしまっていることがあります。
悪化してから治療するのと、常日頃から気をつけて悪化させないようにするのでは精神的にも肉体的にも雲泥の差があります。
特に肝臓は、生活習慣や食事療法で治癒できることが多いので定期的に検診を受けて肝臓の病気を早めに発見することが大事です。

肝臓の検査の種類と目的一覧

肝臓を検査するには血液と尿を使います。 肝臓に関係のある成分は、働きが正常であると血液や尿の中に正常値の範囲で含まれます。
逆に成分の量が範囲内にないと、なんらかの異常があると診断されます。
肝臓には、複雑な働きがあるため検査の種類も多くなっています。 血液や尿での異常が見つかれば、さらに詳しい画像検査などを行うことが一般的です。
※基準値は検査機関により異なります。
検査名 基準値 異常時には 検査目的
GOT(AST)
GPT(ALT)
10~40IU/l
5~40IU/l
数値が上昇 肝細胞の破壊の程度
γ-GTP 10~50(IU/l)(成人男性)
9~32(IU/l) (成人女性)
胆汁の流れが悪いと数値上昇 肝細胞の障害・胆汁の流れ具合
ALP 100~340IU/l 胆汁の流れが悪いと数値上昇 肝細胞の障害・胆汁の流れ具合
LDH
(乳酸脱水素酵素)
200~400IU/l 肝細胞の障害 肝細胞に障害や破壊があると数値上昇
A/G比 1.4~2.2 肝機能が低下すると数値低下 肝細胞の障害
総コレステロール 112~244mg/dl 肝臓の働きが悪いと低下・高値は動脈硬化の不安あり 肝細胞のタンパク質の合成能力
Ch-e
(コリンエステラーゼ)
0.7~1.6△PH 働きが悪くなると低下・脂肪肝のときは上昇 肝細胞のタンパク質の合成能力
PT
(プロトロンビン)
12~14秒 働きが弱くなるにつれ血液が固まりにくくなり時間が長くなる 肝細胞のタンパク質の合成能力
T-Bil
(総ビリルビン)
0.2~1.0mg/dl 肝細胞に障害があると数値上昇 肝細胞の障害・胆汁の流れ具合
総たんぱく
(TP)
6.4~8.0g/dl 栄養障害や肝機能低下で数値低下 肝細胞のタンパク質の合成能力
ZTT・TTT ZTT:2.0~7.0
TTT:0.6~5.1
肝炎、感染症で上昇 肝臓の繊維化の程度
γグロブリン 13.2~23.6% 肝炎、感染症で上昇 肝臓の繊維化の程度
血小板数 14万/㎡ 肝硬変に近づくと数値が低下 肝臓の繊維化の程度
アミラーゼ 44~127IU/l すい臓に異常があると上昇 すい臓の機能の低下
ICG
(インドシアニングリーン)
10%以下 肝硬変などの障害で数値が上昇 肝臓の繊維化の程度

肝臓の検査で用いる指標と病気の詳細

肝臓の検査の時には、肝臓に含まれる酵素が血中にどれぐらい流れ出るかを調べて異常があるかどうかを判断します。
一般的な検診に良く使われる指標は、GPT(ALT)・GOT(AST)・γ-GTP(γ-GT)、ALP(アルカリフォスファターゼ)などがあります。 それぞれの数値の意味と数値の上昇によって気をつける病気についてみていきましょう。

GOT(AST)・GPT(ALT)

基準値
GOT(AST) - 10~40IU/l
GPT(ALT) - 5~40IU/l
※基準値の範囲は測定方法や検査機関により異なります。
GOTとGPTは、肝臓の細胞の中にある酵素ですが肝細胞が壊れることで血液中に流れ出てきます。 これらの値が大きいと多くの肝細胞が壊れていることがわかります。

異常時

基準値を超えて数値が上昇します。
AST・ALTが高い場合に疑われる病気 検査の結果、ASTやALTの検査値が基準よりも高い場合には以下の肝機能障害を発症している可能性があります。
異常時に考えられる病気
脂肪肝
肝炎(アルコール、薬剤、急性、慢性)
肝硬変
肝臓がん
心筋梗塞

肝臓以外の病気は?

GOTは心臓の筋肉や骨格筋の細胞にも多く含まれているので、GOT値が高い場合には、「心筋梗塞」、「心筋症」、「骨格筋の病気」の可能性も考えられます。

GOT・GPTが基準よりも低い場合は?

アルコールをまったく飲まない方などは基準値よりも数値が低い場合があります。
検診結果としては「問題なし」と判断され特になにも言われないこともありますが、GOT、GPTともに値が低い場合は、タンパク質不足や酵素の働きが弱まっている可能性がありますので注意が必要です。
また、GOTよりGPTの値が低く開きが多いと、亜鉛やタンパク質、ビタミンB6などの不測の可能性もあります。

GOT・GPT検査値まとめ

検査結果 考えられる病気
GOT > 基準値
GPT > 基準値
急性肝炎
GOT > GPT
GPT > 基準値
脂肪肝、肝硬変、肝臓がん、心筋梗塞
GPT > GOT
GOT > 基準値
脂肪肝、慢性肝炎

γ-GTP(γ-GT)

基準値
10~50(IU/l)(成人男性)
9~32(IU/l) (成人女性)
※基準値の範囲は測定方法や検査機関により異なります。
γ-GTPは肝臓、すい臓、胆管などに存在しているたんぱく質分解酵素で主に解毒作用に関係しています。 γ-GTPは肝臓の細胞が壊れたときに血液中に流れ出すので、肝臓の細胞が多く壊れれば数値が高くなるため、肝臓の状態を調べる指標になります。

異常時

基準値を超えて数値が上昇します。 数値が100以下ではアルコールの摂りすぎや肝臓への負担のかけすぎが原因となる場合がほとんどです。
この場合、禁酒などで肝臓への負担を少なくすると正常値に戻ることもあります。 100以上になってくると脂肪肝が進行していたり、肝硬変、肝がん、脂肪肝などの疑いがありますので医師の治療が必要になってきます。
また飲酒をしないのにγ-GTPが高い場合には、非アルコール性脂肪肝(NASH)の疑いがあります。 糖質のとりすぎやストレス、別の薬などで肝臓に負担がかかり数値があがることも考えられます。
NASHの場合はγ-GTPのみが高くなる傾向があります。 アルコールを摂らなくとも、スナック菓子などのお菓子の食べすぎにより肝臓に脂肪がたまる脂肪肝になることもありますので注意してください。

γ-GTPが高い場合に疑われる病気

γ-GTPはアルコールに反応しやすいのでお酒を毎日飲む方の他、喫煙者、強いストレスや疲労を感じている方などは数値が高めに出る傾向があります。
またγ-GTPが高いと肝硬変、慢性・急性肝炎、肝臓がん、薬剤性肝障害といった病気の可能性が疑われます。

肝臓以外の病気は?

γGTPが高くなる要因として、肝臓病の他、胆石や胆道系のがん、すい臓の病気の可能性もあります。

γ-GTP検査値まとめ

検査結果 考えられる病気
正常値の上限~100 軽度:肝障害(アルコール性、薬物性)、慢性肝炎、脂肪肝など
100~200 中等度:肝障害(アルコール性、薬物性)、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、脂肪肝、胆道疾患
200~500 高度:肝障害(アルコール性)、閉塞性黄疸、肝内胆汁うっ帯、慢性肝炎
500~ 超高度:急性アルコール性肝炎、閉塞性黄疸、肝内胆汁うっ帯

ALP

基準値
100~340U/L
※基準値の範囲は測定方法や検査機関により異なります。
ALPは、肝臓や腎臓、骨など体内の多くの臓器の細胞に含まれている酵素です。
通常は肝臓から胆のうに貯蔵されますが、胆管が詰まると逆流して血液中に多く含まれるようになります。
ただしALPは体内の多くの臓器に含まれるため、この値が高いからといって必ずしも肝臓が損傷しているとはいえず、肝臓、胆のう、十二指腸などの異常を調べることになります。

ALPが高い場合に疑われる病気

ALPが基準値より高い場合には以下のような原因が考えられます。
異常時に考えられる原因
体調による一時的な異常
遺伝による影響
妊娠中による影響
胆嚢疾患
閉塞性黄疸
肝炎(急性、慢性、アルコール性、薬剤性など)
肝障害
脂肪肝
肝硬変
肝臓がん
バセドウ病
骨疾患(骨軟化症や転移性骨腫瘍など)

LDH(乳酸脱水素酵素)

基準値
200~400U/L
※基準値の範囲は測定方法や検査機関により異なります。
LDHは肝臓、心臓、腎臓などで作られる酵素で、糖をエネルギーに変えるときに働きます。 LDHの数値が基準値よりも高い場合は肝炎などの肝臓の病気、赤血球がこわれる、心筋梗塞、がんなどが原因の場合があります。

異常時

基準値を超えて数値が上昇します。 数値が100以下では軽度の増加でアルコールの摂りすぎや肝臓への負担のかけすぎが原因となります。
この場合、禁酒などで肝臓への負担を少なくすることで正常値に戻ることもあります。100以上になってくると脂肪肝が進行していたり、肝硬変、肝がん、脂肪肝などの疑いがありますので医師の治療が必要になってきます。
また飲酒をしないのにγ-GTPが高い場合には、非アルコール性脂肪肝(NASH)の疑いがあります。糖質のとりすぎやストレス、別の薬などで肝臓に負担がかかり数値があがることも考えられます。

LDHが高い場合に疑われる病気

LDHが上がる原因としては肝炎や心筋梗塞、白血病、肝臓や大腸のがんなどの場合の他、遺伝や体調変化による一時的な異常値がでることさえあります。
このようにLDHの数値があがる原因は様々なのでLDHが高い=そく病気ということではなく、本当の原因を調べるには詳細な検査が必要です。
検査値の状態 疑われる病気 LDHが基準値~800IU/l 肝疾患、腎疾患の疑い LDHが800~1500IU/l ウィルス性急性肝炎、筋肉障害、血液疾患などの疑い LDHが1500IU/l以上 血液疾患などの疑い

肝臓の数値が高い原因とは?

肝臓のそれぞれの数値は肝臓になんらかの障害が発生したときに基準値を超えて異常値を示します。 肝臓以外の疾患により数値が上がる場合もあるので、なにが原因で数値が異常なのかは詳細に検査をしないとわかりません。
数値が少し基準値からはずれている程度だと肝臓を回復させることで数値が基準値内へおさまる可能性もあります。